A little Ingenuity for Jetstream
たまには文房具の話でも
万年筆の書き味には憧れるけど,ズボラな僕は手入れができないので手を出せずにいます.散財しそうだし…
そこに現れたパーカーの第五世代筆記具 Ingenuity (インジェニュイティ). 手入れ不要,なかなか書き味もよく,軸も気に入っています.
万年筆モドキなどと揶揄することなかれ,なかなか面白いカタチをしているんですよ. ちょっと改造してみたくなりますね.
ボールペンが好きです
仕事中は,ボールペンを胸に挿しています. 赤色もよく使うので,最近までは, LAMY 2000 の 4色ボールを愛用していました.見た目がカッコイイ. しかも,ZEBRA発祥のいわゆる 4Cリフィル を採用しているので,互換インクが豊富なのも魅力です.
そして,机の上で活躍しているのが,三菱uni の Jetstream (ジェットストリーム). これこそ,近年最高の革命だと思うのです.油性ボールなのになめらかで書き易い. 僕は,0.7mm がお気に入りです.ただ,オヤジ向けのいい軸がないんですよね….
それで,4Cタイプの Jetstream リフィルが出ないかと,僕を含めた多くのオヤジが待っていたのです. 4C Jetstream + LAMY 2000 で使いたい.しかし,4C リフィルは,いまだ出る気配なしです.
なぜ出ないかと想像するに,4C は,容量が小さいので,Jetstream インクを詰めると減りが速過ぎて実用的ではないんですよね. Jetstream インクは,低粘性なので,油性インクにしては,減りが速いのです. 僕も水性やゲルなどの低粘性インクの 4C を何度か試しましたが, あまりに減りが速すぎて,外出先でインクが切れて,困ったことがあります.
その結果,巷では,既存の Jetstream リフィルを 4Cの形に改造したり, リフィルに合わせて軸のほうを改造するネタが一時期流行したのでした.
Ingenuity + Jetstream
そこで,今回のお題は,Parker Ingenuity の軸に Jetstream インクを使う改造!! です.
Ingenuity の軸には手を加えず,使い終わった Ingenuity 用リフィルを改造して, Jetstream リフィル用のコンバータを作ります.以下のような利点があります.
- 軸はそのままなので,失敗しても痛くない
- Jetstream リフィルに手を加えないので,一度作ってしまえば以降の手間なし
- Ingenuity のリフィルと Jetstream リフィルのどちらも楽しめる
以下,完成図です.
用意するものは以下の通りです.
- 使い終わった Ingenuity のリフィル
- 使いたい Jetstream のリフィル Uni SXR-80-05/07/10 (僕は,0.7mm SXR-80-07 が好み)
- 割箸等,切ってスペーサになるもの
- カッター,ラジオペンチ,3mm径のドリル(電動ルータがあると便利)
作り方
もったいを付けるほど大したことはなく,以下の手順で簡単に作れます.
- 使い終わった Ingenuity のリフィルからペン先のチップ(図中1)を引き抜きます. ラジオペンチでつまんで引くと,糸のようにズルッと抜けます.
- リフィル後ろのキャップ(図中2)を取って,中からインクを吸わせてあるフェルトを抜き取ります.
- リフィル先の三角部分(図中3)をカットして捨てます.手でつまんでネジれば簡単にちぎれます.
- カットした切り口に 3mm 径のドリルで穴を空けます.
- 空けた穴から,Uni SXR-80-07 を差し込みます.
- リフィル後ろから割箸等を切ったスペーサを入れて,芯の出具合を調整します.
- リフィル後ろのキャップをもう一度閉めて,できあがり.
軸に取り付けたところです.何だか妙なテイストですね.
裏から見るとこんな感じ.
作成時間は,電動ルータがあれば,10分もかからないでしょう. 現物合わせで割箸を削る作業が一番手間かもしれません.
おわりに
Ingenuity 本来の書き味も好きなのですが,ランニングコストがかかるのと, ストックしてある Jetstream リフィルを使いたいということもあって,ちょっとした DIY をしてみました.
Ingenuity リフィルは,1本 800円程度なのに対して,SXR-80-07 は,80円程度です. しかも,Ingenuity の方がインクの減りは速かった気がします. 第五世代は金がかかるというのは,よく知られた事実ですが,それにしても Jetstream 安過ぎですね.
LAMY 2000 のように赤が欲しいので多色ボールペンにこだわっていた時期がありましたが, 青色ボールを赤(添削)の代わりに使っている方を見て,なるほどと思い,最近は,青インク1本で黒と赤の仕事をさせています.